2016年9月22日木曜日

アングル変われば、見える世界も大いに違う

微妙な天気の彼岸日和だが、図書の到着報も届かず、自宅待機で過ごす。

ルチーンで聴取するラジオ情報番組のひとつで、今朝の新らしい発見あり。

外交官出身で、防衛大学校の教官も務めた評論家の話だ。
政治や外交では、非常に左寄りで、中国のスポークスマンのごとき御仁で、まあチャイナスクールか、反対制過去官僚も珍しくないわが国で彼もその御一統さんかと思っていつも発言ウオッチングの対象にしてきた。

そのお方が、今日は「自分は経済の素人だが」との前振りで、インフレターゲットなんて理解できぬとのたまわう。
自分のような高齢者は、年金を頼りに生きている。
それが、インフレで年金目減りとなれば、生存権にかかわる。
人口の三分の一にあたろうとする高齢者に過酷だし、若年者だって給料が目減りして生活難になるだけだと悲憤慷慨なさる。

気持ちは、それなりにわかる。
しかし、デフレが昂じれば、需給ギャップの分だけ失業者が生まれる。
若年生活困難者も、失業して口を糊する手段が消えれば、生活難どころか路頭に迷わなければならない。
リフレ派の高橋洋一氏や片岡剛志氏、田中秀臣氏だけでなく、どちらかというと左派論客の森永卓郎氏でさえ、金融財政政策でインフレターゲットを目指さなければ、社会全体がシュリンクして、経済が回らなく、失業問題で社会不安、社会問題が噴出すると説く。

ところが、上記の反体制評論家氏は、自分が逃げ切ること、若い人々の犠牲の上にサバイバル以上のことを考えない。
こういうことを平然とのたまわい、己の憶見に溺れる御仁ゆえ、隣国が核を射つ準備を着々と進め実際に射込んでこようとも、また別の隣国がわが国の領海領空に入り込んで、わが国の死命にかかわる交通路を簒奪しようとするかの行為に及ぶのをみても、他人事のごとく評論し続けることができるのだろう。

しかし、このようなことは珍しいことではない。
わが人生を思い返すと、さも似たりの能天気言動に終始したこともままある。

治療法というわけではないが、自分の謬見に溺れないようにするには、ちょこちょこアングルを変えて、己の見識をチェックする、他人様のご意見もよく耳を傾け、ストレッチ運動、柔軟体操に励むということだろうと思っている。

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