2017年3月24日金曜日

シンゴジラ(続)

まず、何度も劇場に足を運んだという熱烈ファンの気持ちがよくわかる。
実にうまく作られている。

いくつかの印象を羅列してみよう。
上映当時、官僚たちのしゃべりがはやくて追い付けないとの評が目立ったが、そうでもない。
字幕は読めるスピードでないが、これに拘泥する必要はなく、おまけと考えればよい。
米特使役の女優に酷評を投げつける連中も少なくなかったが、熱演好演でセリフや英語もしっかりはまっている。
自衛隊の攻撃が簡単に反撃されるところは切ないが、中規模兵力からすれば、まあありうべしだろう。

このように、わが鑑賞眼からすれば、大秀作ランクではあるが、実はゴジラを何に見立てても、わが国は危ういという感を強くする。
北のミサイルも息切れしてきて、トランプ氏もロシア疑惑で微妙な線だが、国際情勢だってさも似たりではあるのだが、、、。
それにしても、ゴジラが可愛い。
ペット愛好家だから思ったり云ったりするわけではないが、無茶ぶりのゴジラはまさに巨大なる脅威だが、それでも可愛い。
もともとアニミズムのお国柄で、自然のムチャクチャにも魂の躍動を見いだす我々ならば、この感覚もありうべしかもしれない。

いずれにせよ、われらが風に世界に訴えかけてギリギリを生きるわが国のナショナリズムを喚起される秀作ではある。

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