2017年1月7日土曜日

深夜食堂

何処をよすがにするかというと、実はない。
天下国家の論も、身辺雑記風のコンテンツも、確からしさはあるものの、確かではない。
養老御大のいう「自分の壁」もいれると、これも身贔屓なしとはいかないので、あてにならない。
自分など、当たったことより、外れたことの多いのに救われて生きているようなものだ。
それでも、何処かにしばしのアンカリングするとすれば、人情話だ。
このところ深夜食堂の第四部が面白くて、Youtubeで楽しんでいる。
これも「ローカル路線バスの旅」と同じく、世の流れに介入されて、物語のアップデイトは速い。
一昔前なら当たり前にいぢれた話の筋も、いまやそのままではまずいとなると、ポリティカルコレクトネスにそわせるのに、まえふりをひとつ二つ入れて、ありうべしの話に持っていく必要がある。
それでも、これが正鵠を射るのは、作者の腕である。
われわれが苛まれている状況そのものを、そのまま描いて、ホンに大変だよねと落とす。
わたしは、さほどアクティブでも、アグレッシブでもないので、○×死ねなどと簡単には吐けないが、それでもネットでは、ブーメラン現象はいやというほど目の当たりにして、なるほどとは思う。
逆に、保守派の無理目も目の当たりにして、自分なりの中庸に留まったりもする。
要は、深夜食堂のマスターの如く、淡々と作っていくほかないということらしい。

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