2017年2月6日月曜日

光と影

「光と影」というと、少し前なら渡辺淳一の医療小説を思い出した。
手術と保存療法の選択で、ひとりは軍の高官に、他方は狂死する。

最近は、レニ・リーフェンシュタールとマリーネ・デートリッヒを比べる。
特にどちらが光、どちらが影というわけでない。

ともに同じ1900年代初頭に生まれ、20世紀を生き抜いた。
ともにドイツ系の芸術家であるが、その生き方は対照的だ。

レニは、ヒトラーの寵愛を受け 、オリンピックの記念映画やナチ党大会のドキュメンタリーで腕をふるう。
戦後は、戦犯的purgeに耐えつつ、映画監督の道を全うする。
100歳のinterviewでも矍鑠として、己の人生を堂々と語っている。

他方、マリーネは、ドイツを捨て、渡米しハリウッドで女優や歌手として活躍、それにとどまらず反ナチの立場を鮮明に米兵慰問の活動を行う。
戦後、帰独の折りは、レニの逆で「裏切り者」の罵声も浴びたというが、おおむね暖かく迎えられたという。
最後まで矍鑠としていたレニに比べ、90歳で亡くなる前の十余年は寝たきりであったという。

同じ時代を対照的な生き方で駆け抜けた美人女傑といえようが、いずれも勁い。
もちろん、男性にも長寿はいくらでもいるが、やはり逞しいのは女性である。
さて、そういう目で回り見ると、、、、いるいる。

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