2015年10月1日木曜日

インタビューのコツ

壇上で、「武士の情け、最後ぐらいちゃんと聞け」という風な啖呵を切ったとニュースで知った。
しかし、大分前のテレビかなんかで反対意見の論者とディベート風をやっていたのをyoutubeで見ていて、そんな大上段に言えない風のうなずきもしていたのを知っていたので、ああこれは晴れの舞台での芝居だなとすぐにわかった。
新聞やテレビしかない時代ならこれでも通ったかもしれないが、いまはライヴ中継、アーカイブ、それを指摘するネット住民。
すぐにばれる。

それでも、人は演技することをなかなかやめられない。
その時その時の立場、打算、気分、作戦等々いろいろな要素を抱えながら言動する。
よってインタビューは難しい。

立花隆さんは取材の前に、入門書、専門書、論文等を相当数読み込んで、かなりのリテラシーを身に付けてインタビューに臨まないと効果を上げられないと書いておられた。
氏に限らず、誰でもそうだろう。
本当は、ビッグネームに当たる前には、相当人数の事情通に当たっておかないと、ビッグネームのマジックに引っ掛かってしまうかもしれない。

継続的に肝試し勉強会に参加しているが、これは前記のような下ごしらえまったくなしのぶっつけ本番。
やみなべ風だから、下駄も出れば、サンダルも出るが、そのときの顔で人格のかなりの部分が出る。
実に面白い。
自分の馬鹿さ加減を楽しむ。
復習でそれを味わうと、ちょっとだけバカにつける薬になる。

ところで、インタビューには、観測問題が入る。
問い詰めれば、逃げたり、開き直ったり。
こちらへの精神分析でいう転移現象も出る。
そういうところに配慮しないと、良質のインタビューはできない。
TPOは大事だ。
縁がなければ、それで終わり。
そういう意味では、ホンに一期一会ということになる。

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