2018年5月2日水曜日

家庭の都合

昨日今日とテレフォン人生相談。
そして「東京物語」と「生きる」
更に山田洋次の「家族2」

どれも家庭の都合、家族の事情の物語だ。

テレ人の昨日は、妻を所詮我が家の労働力としか認知認識出来ない夫。
結局妻に逃げられる。
よくある話、かつての自分もそうで、妻子と別れた。

今日のテレ人は、精神障害持ちの子二人の女性。
弁護士もMCも、孤立を選ぶばかりの相談者に、開かれた子育てを志向しないと、子らも内閉的になって育たないrisk大とadvice。
親の嗜好、思い込みが子を害する怖ろしさは、障害者に限らず、普遍的。

東京物語の夫婦は子供に呼ばれて上京するが、子らには各家庭の事情あり、いいようにやっかいばらいに熱海にやったりするが、夫婦は体良く忌避されているのに気付く。
最後は、昔の旧友と会い、徹夜で飲み明かすが、話題は子に置いてゆかれる親の自嘲である。

生きるも、子のために、それでも退職金を整理する親心を、子供夫婦もおじ夫妻も分からぬの一言で終わる。
つまりは、大昔から繰り返してきた、今の若いものは、と今の年寄りはの相克である。

これらを笑いにするのは山田洋次の家族。
3世代住宅で、橋爪功演じる爺様は言うことを聞かぬ駄々っ子役で笑いを誘う。
大きな悲劇の生じない脚本の妙で巧みに物語を丸めるが、丸まる条件が提示されているようで快い。

人生水魚の交わりと言われるが、実は容易でない。
そこに某文豪の家庭の幸福世間の不幸が出てくる。
家庭が不幸にならず、世間も不幸にならぬためには、そこそこの距離がいい。

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